ボンクラボンボンハウス 4巻完結 感想

ボンクラボンボンハウス

ねむようこ著

さわやかな少女漫画の王道。

ドキドキときめいて気分もリフレッシュ。

しかし、

読み始めから、

ちょいちょい出てくる親目線。

「娘カズキが勝手に大学を辞めた?

大変だなぁ~。

大学費用にと残り200万とってある。

凄い!すごすぎる。

私にはできない。

持ち家の他に祖母の残した手付かずの家がある。

すごい、お金持ち、羨ましい。」

と、主人公カズキの気持ちに入るより、

親目線、おばちゃん目線になってしまう自分に我ながら呆れてしまいます。

それでも、読み進めていくうちに、

どっぷり、

ドキドキしたり、感心したり、

爽やかな時間をいただきました。

大学を辞めたカズキは

「ずっと、漫画を読んでお菓子を食べて、ゴロゴロしたい。」

という夢?を追いかけるために祖母の残した家のリフォームに挑戦します。

最悪な出会い方をした職人栄吉と、

爽やかイケメン美容師、聖大と

あれやこれやありながら、

成長していく物語です。

親からもらった200万。

最初は最強だと思っていたが、

計算をし出すと、すぐに使いきってしまうことが判明。

一階は兄の友人、聖大が美容院を開業するからと、賃貸に出すことに。

実家に泊まると1日3000円の 宿泊費が発生するため、

まだ手付かずの祖母の家の二階に住み、

リノベーションに挑戦。

思っていたのとは違う部屋から、

「一人でできるようになるんだよ。」

「そこで自分がどう暮らすのか、見えないようじゃダメだ。」

「人間の手って結構いろいろ作れるんですよ。」

と栄吉からアドバイスをもらい、

自分の部屋のイメージに合うイスを見つけたり、妥協しない部屋作りを続けていきます。

それが、とても逞しく、また、自分もリノベーションに挑戦したいなぁ。と思わされます。

最初は何かと反発しあう二人が、徐々に距離を縮めていきます。

カズキは、本当は大学で建築を学びたかったのに、経済的な理由で行けなかった栄吉の背中を押します。

カズキは大学時代に自分とは違い、楽しそうに勉強をしていた学生を思い出し、

大学は学ぶべきことをわかっている人が行くからこそ、生きてくる。

彼(栄吉)は行くべきだ。

「あぁっ。学ぶと言うことは、すごく尊いんだ。」と、

建築の本を手にキラキラしている栄吉の姿に清々しくなりました。

失恋したカズキに栄吉が言います。

「どんな時でも腹が減る人って

強い気がする。

自分の中心がどこにあるのか

知っているてゆーか」

と言う言葉に

「私、私!腹が減ります!」

と、そこだけ、心の中で叫んでいました。

良いこと言うね、栄吉君。

栄吉の気持ちに気づき、

「知らなかった 誰かからの気持ちって、

 かわいくて せんさいで・・・ 

 たしかに ダメ元でいったれ!!

 ・・・なんてものとは 全然違うのかもしれない・・・」

とカズキは思います。

いいなぁこの失くしている感情。羨ましい。

なにげに可愛かったのは、

成長した娘に感動して泣く父親のシーン。

私もこんな子供の成長を見届けたい。

やっぱり、親目線か。

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